【改革を行った気になる中高一貫校】清泉女学院中学高等学校

清泉女学院中学高等学校:神奈川県鎌倉市

湘南の緑豊かな環境にある清泉女学院中学高等学校。スペインに設立された聖心侍女修道会を創立母体とし、2023 年には75周年を迎えます。
モットーは「神のみ前に 清く 正しく 愛ふかく」。その言葉通り、やさしさと品格を備えつつ現代社会をたくましく生き抜く女性を育成するため、2021年よりさまざまな改革を進めています。
清泉女学院中学高等学校 校長先生にお話しをお伺いいたしました。

『自ら考える深い学びが生きる力を育む』

改革記
2016
2017
2021
各教室に電子黒板
プロジェクター設置 校内 Wi-Fi環境整備完了
65分授業、三学期制
「My Story Project」
卒業生チュータープロジェクト開始 など

探究心や発信力を育む「My Story Project」

疑問や質問があれば教科室へ。先生方がいつでも親身になって相談に乗ってくれます

「My Story Project(MSP)」は、中学の 3 年間を通じて探究心を育むプログラムです。各自、興味のあるテーマを選び、それをスライド発表、動画作成、作品制作、論文作成など自分らしい表現方法で形にします。
活動は主に土曜日の総合的な学習の時間を使って行われます。

中 1・2 は準備講座があり、「問いをつくる力」や「リサーチ & ディスカッション力」を養います。情報収集や整理・分析、まとめの際は Chromebook をフル活用。2022 年 3 月には、12 の教室を使い、中3全員による発表会が行われました。聴講する側の生徒がプログラムを手に、気になるテーマの発表を見るために各教室を巡る自由なスタイルも特長です。
また、司会進行役は生徒有志からなる MSP 委員会が務め、発表会の様子は保護者にも配信されました。

未来が描ける、OG 講演会と卒業生チューター制度

清泉 OG には、さまざまなジャンルで活躍する女性がたくさんいます。講演会に招き、話を聞くことで、生徒たちは女性の生き方や社会との関わり方などをしっかりと考えるようになります。
大学生チューターは、土曜日に校内で勉強を教えてくれたり、受験体験や大学生活などについて話をしてくれたり。その姿はロールモデルとなり、夢に向かって前進する強い支えになります。

卒業したての身近な先輩から聞く体験談やアドバイスに、生徒たちのモチベーションもアップ

三学期制+65分授業でより深い学びを実現

授業時間が45分から65分へ拡大。これにより、導入から振り返りまでの流れが授業時間内で完結できるようになりました。
実験を重視する理科では、準備から片付けまで余裕をもって行えるようになり、質問時間も増えました。
年間授業時間は、中学指導要領との比較で、国語・数学が1.5倍、英語が1.6倍に。学期も二学期制から三学期制に変更し、授業の理解度などをきめ細かくチェックできるようになりました。

気体を取り出す実験に「泡が出てきた!」と興味津々。65分授業なので考察やまとめにもじっくり取り組めます

生徒たち自身が支える充実のICT環境

ICT 化は早くから推進しており、日本教育工学協会より「学校情報化優良校」として認定されています。
コロナ禍でもいち早くオンライン授業をスタート。清泉では生徒たち自らが発案して発足した「ICT 委員会」が、 ICT ツールを快適に使えるよう、さまざまな工夫を行っています。
たとえば、生徒向けのウェブサイトの制作や、学校行事の中継、先生のサポートとして生徒用Chromebookの設定も行います。

一人1台Chromebookを所有。立ち上げるとまず開くのはICT委員会が作ったウェブサイトです

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お話を伺ったのは

清泉女学院中学高等学校 校長 高倉芳子先生