子供の学び好きを引き出す 問いの答えは解説書ではなく子供の中にある


塾長 有好 昌希先生

東京工業大学工学部を卒業。首都圏に展開する大手進学塾での勤務や個人塾でのマネージャーを経て、2014年に子供の自走力を引き出す塾「ヒキダスプラス」を開業。

「教え惜しむ」指導、そして謎解きを楽しむような学問的な環境を用意することをモットーにしている塾です。最初から解き方を安易に教えることはせず、子供が考えるためのタネを具体的な問いで投げ掛けます。小さな粒が水面に波紋を広げるように考えを刺激し、少人数制の強みを生かして一人一人の理解度を観察します。そして、さりげなくヒントを与え、自ら答えにたどり着く達成感を得られるよう導きます。「算数パズル」コースは、教材を手で操りながら試行錯誤することで、空間把握の力や筋道を立てて考える力を引き出します。「表現国語」コースは、オリジナルシートを使用し、自分の考えをつくり、記述して他者に伝える訓練をします。そうすることで、楽しく分かりやすく論述する基礎力を養います。1対1の個別指導では、生徒の個性や各校の出題傾向と配点比率などを踏まえた戦術的受験指導が好評です。

▲ヒキダスプラス(横浜市都筑区)

――塾の講師を目指したきっかけを教えてください。
学生時代は建築学を専攻し、将来は建築家になりたいと思っていました。休日にも東京近郊で建築探訪をするほど夢中になり、当時は塾の講師になるとは夢にも思っていませんでした。変化が生じたのは、ひょんなことから大手進学塾のアルバイト講師になってからです。アルバイトを続けるうちに、「そもそも教えるって何だろう?」「勉強≠学習、学習=楽習」「学ぶ楽しみは伝播する!」「教養は感情と共に作られ、真剣に楽しみ学ぶ状態こそが頭の良い状態なのでは?」など、大学の授業中も塾に関することを自然と考えるようになっていました。ゼミの課題で建造物を観に出掛けた際には、街中にある標識は社会科の授業で、公園で見付けた珍しい野鳥は理科の授業で、高層ビルのエレベーターの到着秒数を計測して算数の授業で…という具合に、気が付いたら建築の学習なのか塾講師のネタ集めなのか分からなくなっていました(笑)。
身の回りの物事に関心を持ち、自分なりに調べて知識を深めていく面白さを、指導者自身が楽しみながら伝えることで、その科目が苦手だった生徒の学力が伸びるのは何よりうれしかったです。その思いが高じて、大学卒業と同時に塾業界に就職しました。アルバイト時代に芽生えた「どこでだって学べる」「学ぶことそのものを好きになってほしい」という思いは、今も変わりません。

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