「開物成務」の精神で次世代を切り開く 海を通じて世界へ羽ばたく人に

人間性を開拓 ・ 啓発し、人としての務めをなすという「開物成務」が校名の由来です。
目の前に広がる逗子の海は、生徒にたくさんの学びと気付きを与えてくれます。教育の柱でもある「海洋人間学」を通して、空より広い知識と、海より深い心、雲より高い志を身に付けます。

校長先生インタビュー 逗子開成中学校・高等学校 私立中高一貫校 男子校 神奈川県逗子市 逗子駅
▲一艘のヨットに対して4〜5名がグループになり、1 人でのヨットの帆走を交互にサポートし合います。|逗子開成中学校・高等学校|神奈川県逗子市

雄大な海も学び場 逗子開成ならではの多角的な教育

「国際教育」「人間力」「情操教育」とともに教育の柱としている「海洋人間学」は、海に隣接するという立地をフルに活用した逗子開成ならではの教育で、大きく三つのプログラムで構成されています。

その一つめが「遠泳」です。これを目標に中1、中2の水泳の授業は、水温を最高28度まで上げられる屋外温水プールで、5月から10月ごろまで行われます。そして、中3の夏はいよいよ1500mの遠泳にチャレンジ。ヘッドアップという、水面から顔を出す平泳ぎで隊列を作り、励ましあいながら全員で泳ぎきります。

二つめは「OP級ヨットの製作・帆走」です。OP級ヨットとは、15歳までのジュニア向けのもので、強風下でも安定性があることで世界的に知られています。これを学校所有の海洋教育センターで、技術科の先生の指導のもと、仲間と協働しながら半年かけて完成させます。命を乗せて海を走るものですから、単なる木工作ではなく、安全性には十分配慮します。

また並行して、風を三角形のセール (帆 ) に受けて揚力という力に変え、風上にも進めるという不思議を力学的な視野で理解し、同時に海洋環境保護、人命救助などの側面にまで学びを広げます。

完成したヨットに1人ずつ乗って海原へ出る帆走実習は、中学3年間で4回行われます。実習当日は、先生やヨット部の先輩が海に入ってポイントごとで待機し、見守ってくれていますが、帆走本番にヨットの上にいるのは自分だけ。季節や気候によって潮や風向きが変わるなか、なすべきことを瞬時に判断しながらゴールを目指します。

時には孤独や不安もありますが、そんなときに生徒たちの頭をよぎるのは「自分が頑張れるのは、周りの支えがあるから」という感謝の気持ち。それが原動力となって、全員が最後までやり遂げます。この経験は、ヨット帆走だけでなく、遠泳、勉強、受験、そしてその後の人生のターニングポイントでの、常に冷静に判断しながらあきらめない心を育む第一歩です。

校長先生インタビュー 逗子開成中学校・高等学校 私立中高一貫校 男子校 神奈川県逗子市 逗子駅
▲海に関する各分野の専門家の先生方を招いて行われる海洋教育人間講座。|逗子開成中学校・高等学校|神奈川県逗子市

生徒の生きる針路を照らす 海洋人間学で広がる未来

三つめの「海洋教育」は、総合的な理系の力と社会学的な学びの場です。

海洋教育特例校として認定を受け、東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター等との連携で、専門家セミナーを年に数回開催しているので、卒業後の進路の選択肢を広げるうえでも大いに刺激になります。実際に「日本地球惑星科学連合大会」で研究発表をしたり、友人らと鳥の共同研究を行い「BIRDER」という専門誌で論文が取り上げられたりという生徒の活躍もみられます。

お話を伺ったのは

校長先生インタビュー 逗子開成中学校・高等学校 私立中高一貫校 男子校 神奈川県逗子市 逗子駅

 

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