主体的な学び、キャリア、国際理解で 志望大学への現役合格を目指す

中高一貫校 男子校 東京都市大学付属中学校・高等学校 ▲中1と中2の弁論大会は、内容に加えて姿勢や発声も評価され、最優秀者が決まります|東京都市大学付属中学校・高等学校

自ら考え、探求し、表現する
自分発見プログラム

東京都市大学付属中学校・高等学校は、未来を切り開くために、主体的な学び、キャリア、国際理解の3つを柱とした教育を行っていますが、今回は主体的な学びについてお話します。

特徴的なのが、「自分発見プログラム」で、その第一ステージとしてあげられるのが、中1と中2の「弁論大会」です。原稿づくりは冬休みの宿題で、1月からはクラス予選が、2月には各クラスの代表者1名が最大千百人収容可能なアルママタ・ホールで熱弁をふるいます(2020年度はYouTubeで配信)。テーマは自由で、新型コロナウイルスや学校生活改善提案など、自分の気持ちや考えを伝えるために工夫を凝らします。

中高一貫校 男子校 東京都市大学付属中学校・高等学校▲クラブの練習場所にも使われる中庭。柏苑祭では模擬店が並び、多くの人が集まります|東京都市大学付属中学校・高等学校

ある生徒は、自身が日本と韓国の「二重国籍」であることをテーマにスピーチしました。「二重国籍」を知らなかったり、真剣に考えたことがなかったりという生徒がほとんどのなか、国籍選択の必要性の有無や、日本と韓国の法律の違いを調べて発表することにより、本人も知識を深め、それを聞く生徒たちにも新たな学びがありました。

こうしたステップを経て、中3では「キャリア・スタディ」に取り組みます。ここでは社会で活躍するOBを招いて話を聞き、職場訪問をしてなりたい社会人像を考え、進路選択に役立てます。毎年、金融やメーカー、建設会社などにご協力をいただいています。

中高一貫校 男子校 東京都市大学付属中学校・高等学校▲グラウンドは全面人工芝で照明も完備されています|東京都市大学付属中学校・高等学校

中期修了論文で
思考力と記述力をさらに強化

▲先生との距離が近いこともトシコ―の魅力|東京都市大学付属中学校・高等学校

高1が取り組む「中期修了論文」は、4千字以上という大作です。授業で学んだことや興味がある内容でテーマを設定し、仮説を立て、文献調査やフィールドワークを行いながら自分なりの結論を導き出します。

ある生徒は「多摩ニュータウン再生計画私案~ニュータウンであり続けるために~」と、自分の住む街をテーマに選びました。彼は、中2の弁論大会でもこのテーマを取り上げており、街の歴史や変化、老朽化していく住宅に対する地域の取り組みなどを研究し続けているのです。

▲教室も廊下もガラス張りで、校内は明るく開放的。廊下には先生と相談できる机もクラスごとに設置されています|東京都市大学付属中学校・高等学校

さらに、幅広い世代が利用するスーパーマーケットで、独自のアンケート調査も行い、ハード面とソフト面から探る再生のための具体策、将来像について考察し、その年の優秀論文に輝きました。もともと街づくりに興味があったこの生徒は、「居心地の良さや暮らしやすさについて学びたい」と、これをきっかけに進路を決めました。

こうした6年間の継続的な学びで、主体的に自分の進路を決め、しっかりとした職業観・人生観を身につけていきます。

お話を伺ったのは

中高一貫校 男子校 東京都市大学付属中学校・高等学校

校長 皆川 勝先生

武蔵工業大学(現:東京都市大学)土木工学科、土木工学専攻卒業。同大学教授、教育担当副学長を経て、2021年4月より現職。東京都市大学名誉教授。

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