縦割り保育の中で育まれる、やさしさと子どもらしい笑顔

横浜市港北区にある冨士見幼稚園。異年齢保育を通し、子ども同士だから学べることを大事にする園の園長・羽田哲先生にお話しを伺いました。

冨士見幼稚園がある綱島は新興住宅街として人口が増加し、特に0歳から4歳児のお子さんを持つご家庭は未だに増えています。これは、都心への利便性だけでなく、昔ながらの人情味あふれる温かい町だからだと思います。そんな地域の人々が子どもたちを見守り、成長を喜んでくれるという最高の子育て環境です。

当園の一番の自慢は笑顔です。先生たちはいつも笑顔で元気いっぱい。だから、子どもたちも自然と笑顔になります。インクルーシブ教育にも積極的なので、違いを認め合いながら思いやりの心が自然と育まれます。また、園にあるビワや柿、かりんなどの果樹を見て「先生、あの柿はもう食べられる?」と、問いかけてくる子どもには「じゃあ、食べてみよう」と。私たちはそれがまだ熟れていないことがわかっていても、安易に答えを教えません。子どもたちの興味を育て、遊びや生活から得る経験が大事だと思っているからです。

お店屋さんや遊園地など、その年によってテーマが異なる作品展。

クラスごとの生活に慣れてきた6月ごろからは、3学年の子が一つのグループになって活動する異年齢保育を行います。たとえば、発表会を目標に行う練習のとき、年少の子に役を譲り懸命にセリフを教える年長児の姿があります。遠足に出かけた動物園では、年中児や年長児が年少児の手を引きながら園内を散策します。かつて自分がそうしてもらった経験から、自らすべきことを考え、行動するようになるのです。子ども同士だからこそ学べるものが異年齢保育の中にあることを実感します。

秘密基地のような木製のアスレチックは子どもたちに大人気!

コロナ禍でも行事の内容を工夫しながら冨士見ならではの保育を実践しております。安全面への配慮から、保護者以外の見学は予約が必要ですが、いつでも大歓迎です。子どもたちは「見られている」と思うと、いつもより張り切るもので、とてもいい刺激になります。子どもらしい笑顔あふれる冨士見幼稚園の姿を、親子でご覧いただきたいと思います。

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お話を伺ったのは

園長 羽田 哲先生

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