モダンや予防医学も取り入れた独自の指導法

美しくしなやかな体づくりと踊る楽しさを地域の人たちに伝えたい、との思いから設立して2018年で27周年。クラシックの枠にとらわれず、モダンダンスやピラティスの手法も取り入れ、予防医学の視点も重視した独自の指導法に定評があります。ダンサーにとって必要不可欠なことは何かを常に考え、一人一人の個性を伸ばす質の高いレッスンを行っています。

国内外の著名な指導者と触れ合う機会も

―― クラシックの技法だけではない独自の指導方法について教えてください。
「ダンサーのための予防医学研究」の権威であるルース・ソロモン教授と出会ったことで、バレエ観が変わりました。ルース先生には「体を痛めない正しい筋肉の使い方」を学び、さらに、ニューヨークでモダン、ジャイロトニックなど、数多くの著名な先生に師事し、さまざまなダンスの技法も習得しました。

ウォーミングアップの方法、体の使い方など、それぞれに特徴があり、バレエを教えるうえでも大変役立つと考えたのです。学んだ知識がベースとなり、現在のアビアット独自の指導法となっています。

骨格や性格、得意なことはみんな違うのが当たり前ですね。それぞれの体が最終的にベストな状態になるように、進化の過程を見極めつつ、一人一人に最適な指導を行っています。

―― 海外の著名な先生方を招いての講習会も行われている、とお聞きしました。
自分自身が海外で学んだ経験と人脈を生かし、ピラティス指導の第一人者キース・サバド先生、ジャイロトニック創設者の一人であるヒラリー・カートライト先生を始め、海外から講師を招いてのワークショップを開催しています。日本にいながらさまざまなジャンルの一流の講師に指導を受けられる機会があるのは、生徒さんたちにとっても貴重な経験になると思います。

また、発表会では、コンテンポラリー界で多大な功績を残したアラン・ダニエルソン先生、元ニューヨークシティバレエ団プリンシパルのアレクサンドル・ブロア先生、セントルイスバレエ団で芸術監督を務める堀内元先生がアビアットバレエスタジオのために作ってくれたオリジナルの作品を披露しています。

地域貢献から子供たちの夢の扉を開くサポートまで


▲初めての両手バーレッスンにドキドキ(アビアットバレエスタジオ:最寄り駅たまプラーザ、あざみ野)

―― コンクールで入賞した生徒さんや、プロになって活躍している生徒さんもいるそうですね。
コンクールへの出場やプロの育成を第一の目的として掲げているわけではありません。最も大切にしているのは地域へ貢献することであって、みなさんに健康的であること、バレエによってつくられる体の美しさ、踊る楽しさを伝えたい、と考えています。

何歳からでも、週に1回でもいいからバレエを習ってほしい、習うからにはみなさんに上手になってほしい、と思って長年やってきた結果、コンクールで賞を取ったり、プロのバレリーナになりたいという夢を持つ子が増えてきた、という感じです。

もちろん、生徒さんの夢は全力で応援します。バレエが大好きでもっと練習したい、ステップアップのためにコンクールに出たい、留学したい、オーディションを受けたいという生徒さんは毎日レッスンに励み、日曜も自主練習に来ることもあります。私たち講師も真剣に向き合って未来への扉を開くお手伝いをしたいと考えています。

―― 小さい頃からバレエを始めるメリットや、子供さんへの指導で特に心掛けていることがあれば教えていただけますか?
心と体が著しく成長する幼少期にここでバレエを習うことでお話をしっかりと聞く力が付き、コミュニケーション能力が高まります。バレエでは、音楽も大切な要素の一つで、子供たちには音楽を聞いて、感じる心を体で表現できるようになって欲しいと思い、白鳥の羽やお花が開く様子などをイメージして、それぞれに好きなポーズを取ってもらったりもしています。

イメージを膨らませ表現することで、想像力や表現力、感性が養われていきます。また、レッスン中に「何が良かった?」「どうやりたい?」など、こちらから質問を投げかけることで、教えられるだけでなく、自分自身で考える習慣が身に付くように促しています。

バレエの基礎に時間をかけ、丁寧に指導しています。正しい基礎を身に付けることで、正しい体の動きができるようになり、美しい表現へと踊りの質を高めていくことができるからです。バレエの練習は常に左右の体をバランスよく使うので、バランスよく体が成長していきます。

バーレッスン、センターレッスンではさまざまな動きを覚えることで脳が活性化し、発表会の舞台では自分を表現する力が必要なのでプレゼン能力も身に付きます。
「バレエって楽しい!」から「バレエとは何か」が次第に分かってくる小1ぐらいから、本格的なレッスンに移行しています。トゥシューズを履いてのレッスンも、体がそれなりにできあがる10歳前後を目標にしています。

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お話


▲代表 山村比奈子先生

海外にてさまざまな先生より、クラシック、モダン、コンテンポラリーなどを学んだあと、1991年バレエ教室を開設。

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