「タンパク分解型除菌水」の開発でも知られる山下歯科医院の山下先生。
この除菌水を30年以上治療に使い続けるなかで、口腔内を殺菌することの重要性を実感しているそうです。
除菌水の研究のきっかけは
感染による治療の停滞
45年以上もの間、歯周病の研究に携わってきましたが、開院してしばらくは患者さんに対して思うような効果が上がらず、もどかしい思いでいました。とにかく自分がイメージしているよりはるかに術後の回復が遅いのです。その原因が「感染」であると気づき、除菌水の開発を始めました。
私が開発した「タンパク分解型除菌水」には、強い殺菌力があります。開発から30年以上にわたり、治療はもちろん、手洗い、器具の洗浄、治療用のイスの除菌など、院内のあらゆるところで使用しています。診療室や待合室にも常に除菌水の蒸気を散布して空気除菌を行っており、そのかいもあって、当院では、コロナ禍においても病院を起因とした集団感染は一切ありませんでした。
口腔内を徹底的に除菌する
たくさんのメリット
この除菌水のおかげで、より痛みの少ない治療を実現することもできるようになりました。
手術後は傷の治りが早く、親知らずの抜歯では腫れることも少なくなりました。また、インプラントは術後に化膿したり感染症にかかったりするリスクがありますが、徹底的な殺菌により、術後のトラブル回避が可能になりました。
長期間の通院やつらい痛みなど、患者さんへの負担が大きかった歯周病治療において、約1カ月間に3回通院するだけという画期的な治療方法を実現できたことも、除菌水のおかげだと考えています。
「汚れているところには何もしない」。徹底的に口腔内を殺菌することこそが有益な治療に欠かせないと確信しています。