港北ニュータウンの穏やかな街並みに溶け込む、横浜市営地下鉄グリーンライン「都筑ふれあいの丘駅」から徒歩1分の「葛が谷つばさクリニック」。地域の子育て世代が厚い信頼を寄せる同院の小児科に、このたび粂 慧行(くめ けいこう)先生が着任されました。
昭和医科大学病院や千葉県こども病院などの第一線で研鑽を積み、消化器疾患のスペシャリストでもある粂先生。医師としての歩みから、診療の際に大切にされている「子どもへの眼差し」についてお話を伺いました。

葛が谷つばさクリニックの粂先生
昭和医科大学北部病院所属の強みと専門性を地域医療へ
――まずは、粂先生がこれまで歩んでこられたキャリアについてお聞かせください。
粂先生:
医師としては7年目、小児科医としては5年目になります。これまで旗の台の昭和医科大学病院や江東豊洲病院、千葉県こども病院などで経験を積んできましたが、もっとも長く勤務しているのが、ここからも近い「昭和医科大学横浜市北部病院(都筑区茅ケ崎中央)です。
――現在も大学病院とのつながりは続いているのでしょうか。
粂先生:
はい。現在は、当クリニックの診療日以外は「昭和医科大学横浜市北部病院」で診療に当たっています。当クリニックから北部病院までは、徒歩15分ほどの距離。
私自身が両方の現場に携わっているため、大学病院での診察や精密検査が必要な際も、スピーディな対応が可能です。こうしたスムーズな連携は、大学病院所属の医師が地域診療に携わる大きな強みだと自負しています。
「先生は君の味方だよ」――子どもの不安を最小限にする工夫
――診察の際に、お子さんと接する上で心がけていることはありますか?
粂先生:
子どもにとって病院は、どうしても「痛い場所、怖い場所」になりがちです。だからこそ、まずは必ず子どもの目線に合わせて話を聞くことで、「先生は君の味方なんだよ」というメッセージを全力で伝えるようにしています。
また、診察の順番にもこだわっています。子どもが最も苦手なのは顔周りや口の中を触られること。ですから、まずはおなかや胸の診察から入り、苦手な顔周りは最後に、かつ短時間で正確に済ませます。例えば、のどを診る際も、無理に器具を使わず、大きくお口を開けて声を出してもらうだけで済むように工夫し、心理的な負担を減らすようにしています。

子どもたちに楽しく安心して来院してもらいたいと、おもちゃやソファなども院長の長田先生自ら選んだこだわりのキッズスペース。(横浜市都筑区 葛が谷つばさクリニック)
――保護者の方に対してのフォローで心がけていることはありますか?
粂先生:
忙しい外来でも、単に病名とお薬を伝えて終わり、にはしたくありません。「今、お子さんの体の中で何が起きているのか」「なぜこの薬が必要なのか」など、専門医の視点から具体的な根拠や数字を交えて丁寧にお伝えしています。
親御さんが抱えている「なんとなく不安」という気持ちに寄り添い、納得してお帰りいただけるような説明を心掛けています。
見逃しがちな「おなかのサイン」とは?小児消化器の専門知見から
――粂先生は「小児消化器」がご専門とのことですが、具体的にはどのような症状を診ていただけるのでしょうか。
粂先生:
風邪などの一般的な小児科診療はもちろん、消化器疾患(おなかの病気)を専門としています。特に、近年子どもにも増えている「炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)」の専門的な診療に力を入れています。
――子どもの消化器の症状で、見逃してはいけないサインはありますか?
粂先生:
「血便」や「長引く下痢」は分かりやすいサインですが、意外と重要なのが「しっかり食べているのに、なぜか体重が増えない」という状態です。単なるおなかの風邪だと思っていたら、実は慢性的な炎症が隠れていた…というケースも少なくありません。
排泄や発育の悩みは、お子さん自身も恥ずかしくて言い出せなかったりすることもあります。どんなにささいな違和感でも、まずは相談していただきたいですね。

感染症対策にも配慮した広々とした待合室(横浜市都筑区 葛が谷つばさクリニック)
病気に立ち向かう子どもの伴走者でありたい
――粂先生が小児科医を目指されたきっかけを教えてください。
粂先生:
私自身、幼い頃は重い喘息とアレルギーに悩み、毎日吸入器が手放せない生活を長く送っていました。その時、いつも優しく支えてくださった主治医の先生への憧れが、今の私の原点です。
小児科医のやりがいのひとつが、病気に立ち向かう子どもたちの「伴走者」になれること。自分の症状を言葉で説明しきれない子どもたちだからこそ、私たちが一番の理解者となって一緒に歩んでいきたいと思っています。
――最後に、地域で子育てに励む保護者の方へメッセージをお願いします。
粂先生:
新しい環境での生活が始まると、親子ともに心身への疲れが出やすいものです。「なんとなく元気がない」「朝起きるのを渋る」といった、メンタル面からくる不調についても、お気軽にご相談ください。
大学病院との強力なネットワークを活かし、地域のお子さんたちが健やかに成長できるよう、精一杯サポートさせていただきます。