Society 5.0で変わる!? 子どもたちの教育

ソサエティ5.0を視野に、学校教育はどのように変わるのでしょうか。

2020年は新型コロナウイルスによって、教育界にも経済界にも大きな影響がありました。しかし、見方を変えれば、これを機にはじまった新しい生活様式で、ソサエティ5.0は大きく前進したともいえるかもしれません。

経済界では、なかなか進まなかったリモートワークやweb会議も、コロナ禍をきっかけに飛躍的に普及しはじめました。学校教育の中でも、リモート授業やアーカイブを利用した復習などが日常のこととして受け入れられるようになりました。

ところで、日本は世界的にみるとICT先進国とは言えません。中国では無人コンビニがあって、韓国では行政サービスがワンタッチでできます。日本はマイナンバーカードの活用も遅れていますし、電子マネーも民間各社が独自に進めているので不便です。

共通のプラットフォームの構築が急務であることはわかっていても、そこに追いつけないのが現状です。子どもたちが近い将来そこに気付き、アントレプレナーの精神とロボティクスの知識からそれを変えていく、そんな世界は目の前です。
校長先生校長先生インタビュー 私立小学校 相模女子大学小学部 相模原市南区 Society5.0 プログラミング

ソサエティ5.0を視野に学校教育がどう変わるのかといえば、先にあげたような社会的な課題に自ら気付き、それを解決できるような能力の育成に一層力を入れることになります。2020年度から小学校でも必修となったプログラミング教育の目的も同じです。これはプログラムを書いたり、ロボットを動かすためだけの教育と思われがちですが、それだけではなく、これも社会の課題を解決するための基礎を学ぶ学習なのです。

そして、そこには国語・算数・理科・社会・英語という各教科の基礎的な学力も必須です。これらの学びが格子状に絡まって、子どもたちの力を最大限に発揮させるのが、これからの学校教育といえるでしょう。

川原田康文先生■相模女子大学小学部校長
校長先生校長先生インタビュー 私立小学校 相模女子大学小学部 相模原市南区 Society5.0 プログラミング

≪profile≫
・神奈川県の中学校教諭、神奈川県教育委員会指導主事、横浜国立大学教育人間科学部准教授、立命館小学校教諭を経て、相模女子大小学部へ。副校長を経て、2020年、校長就任。
・ロボティクス教育研究の第一人者として、教材やテキスト作成、ロボットの競技大会に多く携わる。さらに、小・中学校向けに、Pepper(ソフトバンク)を活用したプログラミング授業の構築や、社会貢献プログラムの教師用指導書も監修・執筆。

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