【大丈夫!コロナ禍の教育 Vol.4】新型コロナの第三波に備えて家庭・子どもの取り組みを今一度チェック!

コロナ 家庭学習 ウィズコロナ 桐蔭学園

【お知らせ】
桐蔭学園トランジションセンターでは、ビタミンママとの共催で本連載後に、同タイトルのZoomセミナーを開催します。溝上先生が直接講義をしてくださる素敵な講座で、参加者の皆さんのご質問にもお答えします。

  • 日時 11/7(土)15:00-16:30
  • テーマ「新型コロナの第三波に備えて家庭・子どもの取り組みを今一度チェック!」
  • 講師 溝上慎一

終了いたしました。たくさんのご参加ありがとうございました。

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溝上慎一(学校法人桐蔭学園理事長、桐蔭横浜大学学長・教授)

※文中では主に「子ども」と呼んでお話ししていきますが、対象はおおよそ小中学生から高校生くらいまでを指しているとしてお読みください。

はじめに

コロナ 家庭学習 ウィズコロナ 桐蔭学園

幸いなことに日本では、新型コロナウイルスの深刻な感染拡大に至らず、新しい内閣の誕生も後押ししてウィズ/ポストコロナに向けた支援施策が展開しています。

しかし、ヨーロッパでは再び感染が拡大しており、学校をすでに閉鎖している(予定している)国もいくつかあります。インフルエンザの流行期と並行してどこまで新型コロナウィルスの感染を防げるか、予断を許さない状況が続きます。

皆さまの備えはどうでしょうか。3~5月のステイホーム期間(緊急事態宣言、臨時休校等)を通して学んだことがあったはずです。それを「教訓」にして、第三波の到来、ウィズ/ポストコロナに備えていくことが求められます。

1.第三波到来時に予想される学校の対応パターン

政府の経済活動の認め方によると考えられます。

第1のパターンはもっとも深刻なもので、3~5月の緊急事態宣言下に近い状況です。この時には学校も臨時休校か、オンライン授業等を用いた自宅学習期間となるでしょう。

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第2に、経済活動が、現在のようにある程度制限されながらも認められる状況であるなら、学校も短縮授業等にして止まらず運営を続けられるでしょう。

それでも、短縮授業等による不足分は自宅学習で補う必要がありますから、宿題以外に、自宅でオンライン等を用いた学習は求められることと予想されます。

今、新型コロナウィルスの感染が再び拡大していると見られるヨーロッパの都市でも、完全ロックダウンはなされていませんので、個人的には第2のパターンで行く確率が高いのではないかと見ています。

2.学校にどこまで任せられるか

ステイホーム期間の取り組みが充実していた学校であれば、第三波が来ても、いっそうの取り組みをしてくると予想されます。ある程度は学校に任せてもいいと思います。

他方で、そのような学校でも自宅学習はある程度求められると予想されますので、この機会に子どもやご家庭の過ごし方や自律的な学習態度についてダブルチェックして備えましょう。

コロナ禍がなくても、これらのことは子どもやご家族の成長にとってとても大事なことです。よく言われることですが、ピンチをチャンスに変える機会と捉えてください。

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全国を見ていて、公立の学校は相当の温度差があると感じます。神奈川県、東京都の学校も、全国より抜きん出た状況にあるとは見えません。

一人一台のタブレット等の端末、教室でのWi-Fi設置等のICT学習環境の整備は、政府のGIGAスクール構想によって急ピッチで進められていますが、残念ながらこの冬の波には間に合わない学校が多いようです。

私立の学校だから大丈夫というわけではありません。

ステイホームの期間、子どもは学校の指示で一人一台のタブレット等端末を持っていたにもかかわらず、学校や教員はそれを利用できず(せず)、子どもの学びが止まってしまった私立の学校は少なくありませんでした。

中には、ステイホーム期間が明けてから対面で授業等を行って遅れを取り戻せばいいと考え、積極的に何もしなかった学校さえあります。

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3.子ども・家庭でできる備えをしてください

学校で子どもを預かる立場の私が言うのは無責任のようで躊躇われますが、学校にすべてを依存して最後泣きを見るのは子ども、家庭だと思います。それが、3~5月のステイホーム期間で明らかになったことです。

本来なら学び成長したはずの子どもが、コロナ禍のために成長を止めた、進路が歪んでしまったということは、少なからず認められています。だからといって、学校が責任を取ってくれるわけではありません。

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政府や専門家は学校に対して子どもの学びを保障するように、第三波が来ても学びが止まらないようにとさまざまな観点から繁く促しをしています。

それでも残念ながら、「1」の第1のパターンであれば、再び学びが止まってしまうであろう学校は少なくないと予想されています。子どもを責任をもって預かる教育者の一人として、ほんとうに情けなく感じます。

学校を信頼して子どもの教育を委ねることは、間違った考え方ではありません。しかし、学校や教師も万能ではありませんので、最後は子ども・ご家庭でできる備えをしておくことも重要です。

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第1のパターンであっても第2のパターンであっても、オンラインを利用した自宅学習は相当程度求められます。

経済的に問題がなければ、子どもに無制限のWi-Fi等の通信環境、画面の大きい、処理速度の速いPCやタブレット等の端末、プリンターなどのオンライン学習環境を、今のうちにチェックして整えてあげてください。

ハード面の整備だけではなく、先に述べた家庭での子どもの自律的な学習態度を確認しましょう。「4」以降のチェックリストを通してご確認ください。

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