ちょっとの工夫で快適に、そしておしゃれに。初心者キャンパーを初心者に見せない、非日常をより味わえる簡単テクニックをご紹介します。
解説してくれたのは
三浦 修さん(みうら しゅう)
1960年生まれ。アウトドア系月刊誌の編集長を経て、ライフスタイル系の執筆、広告製作、イベント企画、アウトドア系スタイリングの事務所を設立。大手マンションデベロッパーのアドバイザー、コールマンジャパンのアドバイザーなども務める
キャンプの正解は百人いたら百通り。
仕事柄、「キャンプを楽しくするコツは?」とか、「もう少しスマートなキャンプをしたいんですが…」と、尋ねられることがあります。そんなときは、こうお答えすることにしています。
「百人いたら百通りの正解がある」。
キャンプは遊びですから、自分にとって楽しければ、心地よければ、それが正解だと思っています。もちろん、他人に迷惑をかけないということが前提ですけどね。
大切なのは、“自分がどんなキャンプをやってみたいか”、“どんなアウトドアライフを味わいたいか”で、それをはっきりさせることから始めればいいんじゃないでしょうか。漠然と出かけるのではなく、テーマや目的を考えておくことが、楽しいキャンプへの近道です。
キャンプは目的じゃなくて、
非日常を楽しむ手段。
キャンプで楽しく過ごすポイントがもうひとつあります。それは、キャンプを「手段」と考えること。そうでないと、テントやタープをきれいに張れたり、ランタンを上手に灯したり、野外でおいしい料理を作ったりが、目的のようになってしまいます。すると、それをマスターしちゃったら、あとは何をしよう?となってしまって、事実そういう方がときどきいらっしゃるんですね。
繰り返しになりますが、目的は「子どもとたっぷりコミュニケーションをとりたい」だったり、「時計を気にせずのんびりしたい」だったりで、キャンプはそのための手段なんです。だから、“でなければならない”とか“べきだ”という、妙な縛りも捨てましょう。
→続きは、「非認知能力を高めるキャンプの本」をご覧ください!
スマートキャンプ10のヒント
1.すべての物を地面から離すと、すっきりスマートに!
(左)さまざまなタイプのスタンド類。乗せるものの形状や重さはもちろん、高さも考慮して選びたい。クーラーを乗せたけれど、高過ぎて子どもが使いにくくなった、なんてことも
(右)地面に直接置くと見栄えが悪いだけではなく、物の出し入れのたびにしゃがんだり、腰を折ったりすることになる
2.ペットボトルのアレンジでシーンが一変
ペットボトルの飲料をデキャンタやピッチャーなどの別容器に移し変える…それだけで、テーブルの上の光景が一変する!
3.便利だけど目ざわり…そんなレジ袋を目立たせない工夫
(左)こういったフックつきのフレームはレジ袋を掛けるのに最適。レジ袋が見えていても気にならないし、可燃ごみとビン・カンなどに分別することもできる
(右)ランドリーバスケットは内側が防水加工されているものが多いので、ゴミから液体が出ても心配ない。開口部が広いのも魅力
4.フォトスタンドで、ディナーを待つ間も楽しいひとときに…
食事のメニューをテーブルに乗せるだけで、楽しさがアップ。百円ショップやファンシーショップで売っている小型の黒板にカラーチョークで…というのも雰囲気がいい
5.いすの高さやデザインは、寛ぎや心地よさを生み出す大切な要素
さまざまなデザインや素材のチェアがキャンプシーンを賑わせているが、座面高も重要な要素。ほんの数センチの差で、座り心地や使い勝手、疲労はもちろん、視界もがらりと変わる
6.コットを上手に使って、快適キャンプ
(左)コットは折り畳み式のベッド。フレームと生地で構成されるが、予想以上に快適な寝心地だ
(右)キャンプ場に着いてクルマから荷下ろしをするときにも、最初にコットをセットしてその上に荷物を置けば、汚れることもないし、その後の作業も楽になる
7.オーブンでみんなをびっくりさせよう!
組み立てると箱のような形状になり、ツーバナーに乗せて加熱。温度計があるので、目的に合った調整が楽に行える
8.ツールの素材を合わせる
ファニチャーとラグはもちろん、さまざまなキャンプツールの組み合わせは素材の相性を考慮するとぐっとスマートに見える
9.音は温かい、楽しい、心地いい
(左)タープの下を明るく照らすホワイトガソリンのランタン。音が温かい…、音が心地よい…、そんなことを教えてくれる
(右)テレビ番組の影響で人気沸騰のルミエールランタンはガスカートリッジだが、ロウソクのように揺らぎのある炎で癒し効果抜群
10.大きめのウォータージャグが大活躍
大型のハードタイプのウォータージャグ(中)は簡易水道のように使うと、キャンプの快適さが向上する
もっと詳しく知りたい方は、「非認知能力を高めるキャンプの本」をご覧ください。
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