ゆっくり楽しむ大人ガーデニングのススメ

景色を楽しむ庭づくり

子どもの独立や定年で自分時間をもてるようになったら、お庭に目を向けてみませんか。
ほんの少し手をかけるだけで、庭は毎日、毎年、変化に富んだすてきな景色を見せてくれます。
そこで、横浜市でサスティナブルな庭づくりをしているOne Seed代表の安藤よしかさんに、大人夫婦が無理なくできる庭づくりについてお話を伺いました。

すぐに完成形を目指さない
変化を楽しむのが大人流

ガーデニング one seed ビタミンママ

庭づくりはゆっくり楽しむスローホビー。今日始めて明日完成の喜びを味わえるものではなく、何もないところに種をまき、苗を植え、成長する様子を眺め、変化を楽しむもの。できることからやっていきましょう。大切なのは楽しむことです。

まず、庭づくりをする前に、一度お庭をじっくり眺めてみてください。そうすると、庭の中にも環境の違いが見えてきます。前庭は南向きで日当たり良好。でも木の影になるところは常に木漏れ日程度。西に面した一角は強い西日が差し込む。そんなことに気づきます。ならば植えるものもそれに合わせて選ぶのがいいでしょう。
園芸店で植物を選ぶ際は、原産国を確認してみてください。西日のきついエリアには地中海やオーストラリア原産の植物を植えてみてはどうでしょう。ただし、地中海原産のものは比較的乾燥が好きなので、日本の夏の湿気や蒸れには注意が必要です。

また、日本の住宅事情では、南向きでも隣家の壁の陰になって日陰の庭は多くあります。でも実は、半日蔭こそ適した環境の植物は日本には数多くあります。日本は雨が多く、国土のほとんどが森林の国。木漏れ日の下で生長する植物がたくさんあるのです。私がおすすめするのは地域の植生を取り入れること。日本の環境にはやはり日本の花が適しています。とくに自宅近所に昔から自生している植物は、庭で育てても定着率がよく、それほど手をかけなくても強く育ちます。日本固有種の植物は、見かけこそ派手ではないかもしれませんが、凛と美しく、大人のお庭にはおすすめです。

また、庭づくりをする際は庭の全体像をイメージしてください。今見えているものだけでなく、まだ見ぬ景色に思いをはせてみましょう。次の季節は?10年後はどんな景色になっているだろうと。庭の一角に木を植えようと思うなら、その植物は10年後どんな大きさになり、その手入れにどのような手間がかかるのか。そういうことまで考えて植える植物を選びましょう。

ガーデニング one seed ビタミンママ

私がいちばん大切にしたいのは、お部屋からの眺めです。窓から見えるエリアには、季節の草花を植えてはどうでしょう。季節に合わせて姿を変え、心が癒やされウキウキするような景色が広がります。玄関エリアをすてきにするのもおすすめです。道行く人も振り返り、仕事に行くとき、帰るとき、とてもやさしい気持ちになれます。

あまり難しく考える必要はありません。やってみて何度も失敗すればいいのです。ただし気をつけたいのは、大きな構造物を入れるとき。「草むしりが大変だから」と庭に砂利を敷き詰めたり、コンクリートで構造物を作ったりすると、数年後、変えたいと思っても、その撤去はとても大変です。ですから、大きな構造物、樹木などを入れるときは、慎重に考えましょう。

具体的な庭づくりの方法や水やりのポイントなど続きは、『ビタミンママ本別冊「夫婦。~もっと「二人」を楽しむ方法。~』をご覧ください。

One Seed 安藤 よしかさん

掲載されているビタミンママ本別冊「夫婦。~もっと「二人」を楽しむ方法。~」好評発売中!

夫婦号 ビタミンママ本※画像をクリック(タップ)すると詳細ページに飛びます。

お話を伺ったのは

One Seed代表 安藤 よしかさん

ガーデニング one seed ビタミンママ
最新情報をチェックしよう!