知っているようで知らない!?アロマのこと
私たちの生活の中に、自然に入り込んでいる「アロマ」。でも、そもそもこれって何!?アロマテラピースクール「aroaroma」を主宰する小池まゆみさんにお話を伺いました。
1.アロマテラピーとは
精油を使った自然療法です
アロマテラピー(アロマセラピー)とは、「Aroma(芳香)」と「Therapy(療法)」を組み合わせてできた造語です。フランス人の化学者ルネ=モーリス・ガットフォセは研究室でやけどを負ってしまいます。悪化した傷にラベンダーのエッセンシャル(精油)を使ったところ治癒したことから彼は、薬として精油を用いることに興味をもち、医師とともに研究を始めました。アロマテラピーという言葉も、ルネによって作られたものです。
日本語に表すと「芳香療法」。1980年代くらいから一般にも広がりはじめ、植物が作り出す香り成分(精油)を使って、心やカラダのリフレッシュに役立てる自然療法として親しまれています。
アロマテラピーの楽しみ方
日常のさまざまなシーンで楽しめます
お部屋に香りを巡らせてリラックスしたりリフレッシュしたり、オリジナルの香水を作って楽しんだりするほか、入浴剤や化粧水などのオリジナルスキンケアアイテムを作るのもおすすめです。さらに精油をホホバオイルなどの植物油で薄めて作ったトリートメントオイルは保湿にも優れていて、日常生活のさまざまなシーンで楽しむことができます。
ところで、アロマテラピーで使う精油は植物から取り出した天然物質ですが、「天然=100%安全」ということではありません。使い方によっては皮膚炎などのトラブルを起こす可能性がありますので、精油の飲用や原液塗布をしないようにし、子どもや高齢者などで使用が適していない場合もあるので、注意して楽しみましょう。
アロマテラピーに期待できる「3つの働き」
心とカラダ、そして肌にも働きかけます
アロマテラピーには、①心への働き、②カラダへの働き、③お肌への働きという3つの働きが期待できます。香りを感じることでリラックスしたり、リフレッシュすることで気持ちを切り替えたりすることができます。また、自律神経系や内分泌系にも影響を与えるとも言われており、香りを取り入れることはカラダの働きを整えることにもつながるそうです。
さらに、精油には胃腸の働きを刺激する、血液やリンパの流れを促す、痛みを軽減するなどの働きがあるという説もあります。お肌の調子を整えるスキンケア商品にアロマが使われることがあるのはこのためです。
心とカラダのお悩み別「アロマ」の選び方
リラックスによって、不調を改善に導きます
■寝付きが悪い、イライラするときに。
「ラベンダー・アングスティフォリア」や「ベルガモット」などのリラックス効果が期待できる精油のなかから「いい香りだな」と思うものを選びましょう。嫌だなと感じる香りではリラックスできませんので、特にストレスケアなどに取り入れたいときには香りの好みは重要です。
■冷え性が気になる方へ。
「レモングラス」や「マジョラム」など、血行促進が期待できる精油を使ったセルフトリートメントがおすすめです。また、緊張が続くと血行が悪くなり冷える原因にもなります。そんなときには、リラックス効果が期待できる精油を取り入れてみるのもいいでしょう。
■肩こり・腰痛を改善。
「ジュニパー」や「ユーカリ・レモン」など痛みや炎症をやわらげてくれるとされる精油を、痛みや張りが気になる場所に塗布します。精油をお肌に塗る場合は、必ずホホバオイルなどの植物油で薄めるようにしましょう。
お話
小池まゆみ
専門学校卒業後、帝京大学医学部附属溝口病院にて事務職として10年勤務。在職中にアロマテラピーに出会う。2004年 アロマ・インストラクター、2007年 NARD JAPAN認定アロマ・トレーナー資格取得。有限会社キューティス 取締役。
小池まゆみさんが主宰するアロマテラピースクールaroaroma(アロアロマ)のホームページはこちら