都会の喧騒を忘れさせる、広々とした緑豊かなキャンパス。聖ドミニコ学園小学校には、カトリックの精神に根ざした「心の教育」が息づいています。祈りや奉仕を通じて他者を慈しみ、一人ひとりが自らの使命を見つめる日々。
そんな「ドミニコファミリー」の一員として、深い愛情で学園を支えるお二人の保護者に、学校での歩みと子供たちの成長についてお話をうかがいました。
カトリックの教えが育む他者への優しさ

Tさん(小1に次男、小3に長男、長女も卒業生でドミニコ学園中学2年)、Kさん(小4に双子の姉妹)
――学園を選んだきっかけや、入学して感じた「校風」について教えてください。
Tさん
息子2人が小1と小3にいて、中2の娘も卒業生です。全員カトリックの幼稚園に通っていたので、お祈りに始まりお祈りで終わるというスタイルを小学生になってからも継続してほしくて、聖ドミニコ学園小学校を選びました。

聖ドミニコ学園小学校の朝はお祈りで始まります。週に1回は聖堂での朝礼と宗教の授業があり、マリア祭、クリスマス会などの行事も。常に神様の愛を実感できる環境です
この学園では、在校生や保護者、先生はもちろん、卒業生なども含めて、学園に関わる人たちを「ドミニコファミリー」と呼んでいます。まさにその通りで、学園全体が家族のような温かさに包まれています。
Kさん
わが家は小4の双子の姉妹が通っています。説明会などに何度も足を運んでいる中で、学園長の「人は皆、神様から大切な命を与えられた愛されるべき存在」というお話をうかがって、感銘を受けました。入学後に感じたのは、「愛されている」という安心感から、子どもは自発的に「自分も誰かのために何かしたい」と思い、それが自然と行動に出るようになっている、ということです。
参観日に、机の上の筆箱を落としてしまった子がいたのですが、クラスの半分ぐらいの子がパッと立ち上がって拾ってあげようとしていたんです。また、席が1番後ろで少し黒板の文字が見えにくいという子がいたとき、先生が「誰か変わってくれますか?」と聞いたところ、全員が「はい!」と手を挙げたそうです。同じく1番後ろの席の子まで(笑)。困っている人がいたら役に立ちたいという思いが自然に身に付いているんですね。
誰しもにチャンスを。個人もチームも尊重するのがドミニコ流

冬季は全校でマラソンに取り組みます。シーズン終了時には、個人とクラスでの表彰があり、昇降口に結果が掲示されます。好成績を目指して、モチベーションもアップします
――冬場はマラソンの期間と聞きましたが、印象に残っているエピソードはありますか?
Tさん
マラソンは小3の息子が夢中になっています。一人一人に日本地図が配られて、グラウンドを1周走るとどこか1県に色が塗れます。全部塗り終えたら2枚目に突入。それを何枚も何枚もやっています。
マラソン期間が終わると、個人の距離別とタイム別、クラス合計の順位が発表されるので、それを楽しみに、朝早く登校して走るほど張り切っています。
Kさん
個人の頑張りも、クラスとしての団結も表彰してくれるのが、ドミニコらしいですよね。
Tさん
みんなにチャンスを与えてくださる。小1の息子は、マラソンをしたあとの時間に上級生が遊んでくれるのが楽しいらしくて、朝早くお兄ちゃんと一緒に登校しています。
Kさん
先生もクラスのために走ってくださるんですよ。ドミニコ出身の先生も多く、「先生が小学生の時は、日本地図2枚目には行けなかったから、今回は絶対2枚目に行く!」と言ってくださったみたいで、娘はその言葉を聞いて、自分も頑張ろうという気持ちになれたようです。
書くことを大事にする「作文」、1年生からフランス語も
――学園ならではの独自の授業もあるそうですね。
Kさん
作文の授業があり、小4は「自分の名前の由来」がテーマでした。冬休みの宿題として、親や親戚に、自分の名前に込められた願いや生まれた時のエピソードなどをたくさん聞いてきてください、というのがあって。
娘たちは、それを知ったことで、自分が愛されて育ってきたということに気付き、また、お友だちのエピソードを聞いて、そのお友だちのことがこれまで以上に大切に思えるようになった、と話してくれました。

5年生の「作文」の授業では、じかがき文集「ひばり」に掲載する作文の清書をしていました。下書き用の原稿用紙に何枚も小さな紙が貼られているのは、推敲と修正を重ねた証です
Tさん
毎週漢字テストがあるのですが、文字のトメ、ハネだけでなく、自分の名前を大切に丁寧に書けるように、1年生からしっかり指導してくださいます。
Kさん
そうですね。タブレットも3~4年生からは使いますが、圧倒的に「書く」ほうが多いです。だから、みんな字がきれいですね。
Tさん
フランス語の授業があるのも特徴的だと思います。息子2人は、お風呂でフランス語で会話していたりします。先輩でもあるお姉ちゃんがそれを聞いて、「そこ違うよ!」と教えてくれたり。フランス語は中学でも継続して学んでいます。いつか、子どもたちにフランスを案内してもらいたいです。
楽しい行事が目白押し。随所で育まれる思いやりの気持ち
――思い出深い行事や印象的な出来事があれば教えていただけますか?
Tさん
学園祭や親睦の集いなど、幼稚園から中高まで一緒の行事があるのがいいですね。学園祭では中高のお姉さんが小さい子たちが楽しめるような出し物をいろいろと考えてくれます。
中2の娘は、小学生の男子がどんなことをしたら喜ぶのか、家で弟たちを前にシミュレーションしていました。日頃から縦割り活動を大切にしているドミニコらしい温かさがちゃんと身についているんだな、と感じて嬉しくなりました。
Kさん
4年生は学園祭で劇のステージ発表があります。娘はもともとは人前に出るのが苦手でしたが、そのための練習を重ねるうちに「みんなと協力してよりよいものが作りたい」という意識が芽生え、振り付けをアレンジしてみたり、家で発声練習に取り組んだりしていました。苦手意識を克服し、責任感や使命感が持てたことで一歩成長したのではないでしょうか。

学園祭のステージ発表。4年生は劇を披露します。
Tさん
クリスマス会の6年生全員による聖劇も、本当に見ごたえがあります。創作ダンスや合唱なども盛りこまれた、6年間の集大成ともいえる素晴らしいステージで、胸がいっぱいになりました。
Tさん
ドミニコでは伝統的に男の子だけ月に1回、ラグビーに取り組んでいます。初めて練習を見たときは、高学年の子たちの勇ましい姿に驚きました。
菅平高原での2泊3日の夏休み合宿もあり、1年生から6年生まで縦割りの班で過ごし、上級生が下級生の面倒を見てくれます。ラグビーを通じて、団結力、チームワークが一段と強まるのが感じられます。

1~6年生までの男子児童が全員参加する「男児親睦ラグビー」は1983年から続く学園伝統の取り組みです。試合に臨む楽しさとともに、「One for all, All for one」のラグビー精神がチームワークを育みます