作曲家・平尾昌晃さんなど数多くの著名人を輩出している湘南学園小学校。
個性を尊重する学びについて校長先生にお話をお伺いしました。
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課題解決力を育むために実体験から生まれる「間い」と
つながっていく学びを大切に
実際の体験から得られる
感情や疑問が成長を促す
湘南学園小学校では、実際の体験を通して、人やモノ、自然と関わることから生まれる教科横断的な学びを大切にしています。児童が意見を交換し合うなかから、新たな問いが生じる。
それこそが、自分たちで課題を解決していく力を育てます。
2年生は2月の制作展に、大きな虹色の羊を出品しました。使った羊毛は、春の遠足で見学した羊毛刈りのときのものです。
児童たちがきれいに洗ってごみを取り除き、染色し、色別に分けて糸に紡いでいきました。
1年間かけてこうした活動をすることで、普段当たり前のように看ているウールの服が、これほど大変な工程によって作られていることを知ります。
3年生は「海の学校」で身近な湘南の海について学び、4年生は「山の学校」でその上流の川について学びました。まさに「総合学習」で、学びはつながっていくのです。
5年生の「雪の学校」は、3泊4日で新潟県松代に出かけます。雪深い中で遊びつつ、その雪は募らしに密接に結びついており、米作りの恵みになっていることも学びます。
地域の方々と交流して生活の大変さを知り、温暖な神奈川とは暮らし方がまったく違うことに気がつく。
一方で、課題は違えど人に対するやさしさは変わらないことも感じ取ります。
感じ方が違うのも個性
人や学びのつながりが宝物に
ひとつのテーマから何を感じるのかは人それぞれです。
核になるものがあり、それがつながっていくことが大事です。
学年が上がれば、物事の認識や活動領域は広がります。
そのときにこそ、学びや人とのつながりがより深く、密接になっていくと考えています。
総合学園である湘南学園は、多くの卒業生が成人式などのタイミングで集まります。
そうした人間関係も児童たちの大きな財産となるでしょう。
小学校での体験が未来の生きる力となり、どこまで伸びるのか、私自身も楽しみにしています。
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お話を伺ったのは
湘南学園小学校 校長 林田英一郎先生
湘南学園小学校教諭、総務主任、教頭を経て、2022年度より同校校長に就任。