3歳からのバイリンガル教育 。自発的な遊びで育む「自学自律」の姿勢

東京都町田市にある、玉川学園幼稚部。幼稚部から大学院までが集う広大なキャンパスで、3歳からバイリンガル教育を実施しています。そんな、子どもたちに良い学びの場を提供する園の幼稚部長・須田忠先生にお話しを伺いました。

幼稚部から大学院までがワンキャンパスに集う玉川学園には、園児たちにさまざまな体験を提供できる多くのリソースがあります。61万平方メートルの広大なキャンパスを散策して四季折々の自然を楽しむ「丘めぐり」を通して、自然への興味関心が深まります。先日はキャンパス内にたけのこを見つけてはしゃぐ年中さんもいました。

また、園舎裏にある小高い丘「経塚山」で虫捕りや花摘みをしたり、園庭で一輪車や大縄跳びの練習をしたりと、好きな遊びを存分に楽しみます。私たちはこれを「自発的な遊びの時間」と呼んでいます。そこにはさまざまな試行錯誤、葛藤、発見があり、そのなかで自分のやりたいことを見つけて主体性を磨きます。

登園したら外国人の先生と元気にあいさつからスタート。

小学部との交流も盛んです。小学部の外国人教師が英語や体育などの授業を担当するので、ここで学んだことをベースとして、継続的に学びを深めていくことができる環境です。また、年長は小学部の図書館を利用したり、運動会に参加したり。来年度からの自分をイメージして、小学生になる自覚をもちます。

大学の施設利用や学生との交流もあります。園庭の夏ミカンやグレープフルーツは子どもが収穫、運搬し、農学部の学生によってジャムになります。施設内にあるミツバチ科学研究センターでの採蜜体験も行うので、食や産業への興味につながります。また、工学部の学生にプログラミングを教わる機会もあるなど、総合学園としての特性をフルに生かしています。

玉川大学農学部の畑で大根やジャガイモ、キウイなどの収穫を体験。

幼稚部の子どもたちの生活は遊びが中心です。玉川学園の人材や施設すべてが、子どもたちに良質な学びを提供するフィールドなのです。最先端のテクノロジーに触れる体験から額に汗する畑での栽培体験まで、そのメリットを存分に生かしています。こうした、「遊び=学び」の体験が、将来、探究心や思考力、表現力といった力となって生きてくるのです。

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お話を伺ったのは

幼稚部長 須田 忠先生