A.自己判断は禁物! 軽視しがちな咳の症状は放置せず早期治療を。
咳が2週間以上続き、夜間に症状がひどくなる場合、まず疑われるのは「ぜんそく」です。「ゼーゼー、ヒューヒュー」と喉が鳴る喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難などの症状を伴う「気管支ぜんそく」、咳が続く「咳ぜんそく」の可能性も。
「咳ぜんそく」は治りますが、放置すると3割以上の人が気管支ぜんそくに移行し、生涯に渡って治療が必要となります。
長引く咳は、肺ガンや結核、肺炎、心不全など重篤な病の兆候でもあり、特に40歳以上の9%が該当する「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」の場合も。なるべく早く受診しましょう。
子どもだけでなく成人にも増加傾向の「気管支ぜんそく」とは?
気管支ぜんそくは大人の発症も多く、気管支の炎症による日常的な息苦しさや咳、特定の要因が引き金となり、気管支が急激に縮むこと(気管支狭搾)で呼吸が苦しくなる発作を伴います。
治癒が難しい「慢性疾患」のため、症状をコントロールする治療を行います。気管支狭搾を起こす要因は、風邪、アレルギー、ストレス、食品添加物、天候による影響など多岐に渡ります。
長期間放置すると、気道が線維化し硬くなる「リモデリング」を引き起こし、薬の効果が出づらくなり、重症化してしまうリスクが倍増します。
治療の中断はご法度! 患者と医師「二人三脚」で継続治療していくことが大切。
治療は、気管支の炎症を鎮める長期的な治療と、発作に対応する治療を並行して行い、吸入薬などを使用するのが一般的です。即効性があり効果も高い新薬も登場しています。
そのほか、生物学的製剤(注射)による治療は効果が非常に高く、ステロイドを含む吸入薬の量や継続使用を抑えられるのが利点です。高額ではありますが、医療費控除などを利用して費用を抑える方法もあります。
ぜんそくは患者さんによって症状も原因も異なります。一人一人にあった治療を見極めることが何より重要です。
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