【教えてドクター】Q.日中、あくびがよく出て眠くなることが多く、集中力が持続しません。何かの病気でしょうか?

A.ぐっすり眠れていない。もしかするとそれは睡眠時無呼吸症候群かも

日中、あくびがよく出る方は、質の高い睡眠がとれていない可能性があります。自分ではぐっすり眠れていると自覚していても、日中の眠気や集中力の低下、倦怠感、起床時の頭痛などが感じられる場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が考えられます。

SASとは睡眠中に呼吸が止まり、医学的には、「無呼吸(10秒以上の呼吸停止)が、1時間に5回以上」と定義されています。

SASは適切な治療を行えば、決して恐い病気ではありません。しかしそのまま放っておくと、高血圧や不整脈、心筋梗塞、脳卒中などにつながるリスクがあります。

こんな方があぶない! 痩せているから大丈夫という慢心は禁物

SAS は肥満気味の中高年の男性がかかる、というイメージがありますが、痩せている人や女性(特に閉経後)もかかることがあります。

また、日本人は欧米人と比べて顎が小さいため、無呼吸を起こしやすいと言われています。

【こんな方は要注意!】
・太り気味
・首が太い、短い
・舌や舌のつけ根が大きい
・下顎が小さい、または下顎が後方に引っ込んでいる
・ お酒が好きで、寝る前の飲酒が習慣化している

CPAP療法とマウスピース療法。場合によって外科手術も

SASの治療は、対処療法の「CPAP療法」と「マウスピース療法」、根治療法の「外科手術」があり、肥満気味の場合は、治療と合わせて生活習慣の改善も必要になります。

「CPAP療法」は、装置からエアチューブを介して空気を送り込み、一定の圧力をかけて気道がふさがらないようにする治療方法で、2022年12月現在、当クリニックでは230人以上の方がこの治療を受けています。

また「マウスピース療法」は、睡眠中にマウスピースを装着して気道を確保する治療方法で、軽度~中度のSASに広く用いられます。

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お話を伺ったのは

センター北ひまわり耳鼻咽喉科 院長・勝野雅弘先生

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