【教えてドクター】一生の「食べる力」は乳幼児期に決まる!子どものお口を育てる3つのポイント|よごう歯科クリニック(横浜市港北区)

「うちの子、ちゃんと噛めてないみたい」「食べるのがすごく遅くて……」そんなお悩みを持つママやパパは少なくありません。こうした「うまく食べられない」という問題は、お口の機能が正しく発達していないことが関係しているかもしれません。
実は、一生の健康を左右する「噛む・飲み込む」といったお口の機能は、1〜2歳くらいから育てていくことが重要です。

そこで今回は、ご家庭で今日からできる「お口の機能の育て方」について、子どもの口腔機能発達不全症に詳しい「よごう歯科クリニック」の余郷院長先生にお話を伺いました。

よごう歯科クリニック 横浜市港北区の院長 余郷 徹明 先生

院長 余郷 徹明 先生
(よごう歯科クリニック 横浜市港北区)

「なんでも口に入れる」「つかみ食べ」が
お口を育てる

1歳前後のお子さまがなんでも口に運んだり、手づかみで食べたがったりするのは、お口の機能を育てるために欠かせない「慣らし」であり、発達の大切なプロセスです。手で触れて、口の中で感触を確かめて、噛んでみる。この一連の動作を繰り返すことで、脳が「これは大丈夫」と感覚を学習していきます。

この経験が足りないと、お口の中が過敏なままになり、慣れていない食感を受けつけずに吐き出してしまうことも。
実は「好き嫌い」の理由は「味」ではなく、口の中の「感覚」にあることが多いのです。
口から出してしまうのは、味が嫌いなわけでもわがままでもなく、まだお口がその感覚に慣れていないだけ。
つかみ食べや、安全なものであればなんでも口に入れることも、存分にさせてあげてください。

最高の口腔トレーニングは
「体力の限界まで遊ぶこと」

お口の機能は全身の運動機能とつながっています。歯科医院での専門的な訓練も有効ですが、何より効果的なのは、公園で体力の限界まで遊ばせることです。

ヘトヘトになるまで遊び、帰り道に寝落ちするくらい体を動かせば、噛むための「全身の力」が育ちます。
自然とお腹が空き、しっかり噛んで食べるようになります。全身を使って遊ぶことが、噛む力を育てる最高のトレーニングになるのです。

また、しっかり噛むためには、足の裏が地面についていることも大切です。食事の際は、足がふんばれるよう環境を整えるだけで、噛む力はぐんと変わりますよ。

顎の成長には
「前歯で噛みちぎる力」を育てましょう

最近は乳歯がきれいに隙間なく並んでいるお子さんが増えていますが、本来、永久歯が生えるスペースを作るには「すきっ歯」の状態が理想です。

顎を内側から押し広げるのは鍛えられた舌の力です。
その力を育てるのが「前歯で噛みちぎる」動き。離乳食が進んだら、ぜひ「前歯を使うメニュー」を意識してみてください。

今日からできる!「前歯で噛みちぎる力」を育てる簡単メニュー

  • トマト:ミニトマトではなく、大きいトマトを8等分に
  • ウインナーや納豆巻き:小さく切らずに長いままで
  • おにぎり:海苔を巻いて、噛みちぎる負荷をプラス

ポイントは食材を一口サイズに小さく切らず、前歯で「ガブッ」と噛みつく形にしてあげること。
これが噛みちぎってよく噛んで食べることにつながり、将来のきれいな歯並びへの第一歩になります。

まずは無理なく、できることからでだいじょうぶです。
週末に思いっきり外遊びをさせてみる、今日の食卓にかじりつけるものをひとつ加えてみる。そんな小さな工夫からぜひ取り入れてみてください。

お話を伺ったのは

よごう歯科クリニック 院長 余郷 徹明 先生