ほくろ ~悪性は皮膚がんのサイン~

形がいびつだったり色むらがある、急に大きくなったなどのほくろは要注意

ほくろと皮膚がんは区別がつきにくい

ほくろは母斑細胞という細胞が増殖してできる良性の皮膚腫瘍で、人が成長する過程で新しくできることもあります。生まれつきあるほくろはまれに20cm以上の場合がありますが、生まれてからできたほくろは大きくても6mm程度です。

ほくろと皮膚がんを見分けるポイントは5つあります(↓表参照)。
ほくろと皮膚がんの区別は非常につきにくいので、気になる場合は医師の診断を受けましょう。

▲ほくろと皮膚がんを見分ける5つのポイント

急にできたシミやほくろは要注意

皮膚がんには、紫外線が原因とされる基底細胞がん、有棘細胞がん、日光角化症などと、紫外線が原因のものと無関係のものが両方あるメラノーマ(悪性黒色腫)などがあります。

このうち、顔のシミやほくろと間違えやすいのは基底細胞がんとメラノーマです。特に基底細胞がんは皮膚がんの中でも顔に出ることが多く、最も発症率が高いものです。メラノーマは顔の他、手のひらや足の裏にも発症することが多いです。

手術で切除すれば完治する場合

ほくろの診断はダーモスコピー検査で行います。顔にある場合はメイクを落としてから検査を受けます。ほくろは良性の腫瘍なので治療の必要はありませんが、見た目が気になる場合は手術で切除します。

炭酸ガスレーザーの照射で削り取る方法もありますが、病変ではない美容目的の場合、保険は適用されません。基底細胞がんは切除すれば転移の心配はほぼありませんが、メラノーマは転移すると命に関わります。

紫外線や皮膚への刺激を避けましょう

皮膚がんの原因はまだ明らかになっていないことも多いですが、基底細胞がんやメラノーマの一部などは紫外線の影響である可能性が非常に高いので、若いうちから日焼け対策を心掛けましょう。また、慢性的な外的刺激も原因の一つと言われているので、頻繁に毛抜きで皮膚や毛穴を刺激するのは控えましょう。


監修


あおば皮フ科
院長 湧川 基史先生


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