西洋獣医学と鍼灸治療の融合で ペットの不調を根本から改善

鍼灸治療などの東洋獣医学を行ってきた前院長の池田眞三先生と、西洋獣医学も合わせた治療を行う石井隼院長の連携で、犬や猫に加えて、ウサギやフェレットなど小型哺乳類の治療にあたる池田動物病院。我が子同然のペットと長く一緒に過ごせるよう、予防医療にも積極的です。

 

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▲緑があり、やさしい音楽が流れ、「飼い主さんの緊張はペットにも伝わるので、できるだけ和やかな雰囲気にしたい」との思いがあふれる待合室(池田動物病院:川崎市中原区)

――――獣医師を志したきっかけを教えてください。

石井先生 中学生ぐらいから、動物を飼うのが好きでした。熱帯魚やシマリスなどの小動物、あとはカエルを飼っていたこともあります。動物とふれ合うことで癒されるんです。そこで生き物に携わる仕事がしたいという意識が芽生えました。

高校生になって大学受験を考えたとき、生物学者か獣医師かで迷いましたが、祖父が医師で、命の大切さと医療の重要性を小さいころから感じていたこともあり、この道を選びました。

獣医師は思いのほか重労働ですが、かわいい動物たちに癒され、元気をもらっています。また私が治療することで動物の不調が改善されて、飼い主さんから感謝のお言葉をいただき、元気に帰っていく姿を見ると、非常にやりがいを感じます。

 


▲手前に見える近赤外線治療器は、赤い光を患部に当てることで痛みを和らげたり、組織の修復を促したりします(池田動物病院:川崎市中原区)

――幅広い動物の診療を行っていると伺いました。

石井先生 犬や猫はもちろん、ウサギやフェレット、ハムスター、ハリネズミ、フクロモモンガなど小型哺乳類の診察もしています。近年は犬や猫のがん治療にあたることも増えてきましたが、人間と違って治療法がまだしっかりとは確立されていない部分もあるので、積極的に学会や勉強会に参加して、最新の獣医療を提供しています。

大人しく飼いやすいという理由でウサギを飼っている方も多いですね。ウサギは歯が伸び続ける動物で、噛むことによってすり減ります。しかし食べ物によってはそれができず、伸びた歯が舌や頬に刺さってしまうことも。乾いた草を食べさせることが予防になりますが、歯が伸びてしまった場合は専用の器具で削る治療を行っています。


▲循環器や呼吸器の疾患で呼吸がうまくできない動物のための高濃度酸素治療室。温度や湿度、酸素濃度の調整ができ、重症の動物の治療に使用します(池田動物病院:川崎市中原区)

――問診と触診を大事にされていると伺いました。

石井先生 原因の見落としがないよう、丁寧な問診からはじめます。食欲や元気の程度や水を飲んでいる量が増えていないかなどを聞いていく中で、病気の原因が見つかることも珍しいことではありません。

さらに触診や体温、心拍数、呼吸数の測定といった一般身体検査を大切にしています。これまでの経験から、一般身体検査である程度、不調の原因がわかります。同時に飼い主さんへの問診もしっかり行います。

また、当院には検査機器が充実していますから、超音波やレントゲンなどのスクリーニング検査も可能ですが、検査はそれぞれ費用が掛かるものですから、飼い主さんにしっかり説明し、ご理解いただいたうえで進めるようにしています。


▲池田先生の東洋獣医学療法は完全予約制です。ときにはアロマオイルを用いて、皮膚病の治療にあたることも。「動物にアロマオイル?と思う方もいうるかもしれませんが、いい成果が出ています」(池田動物病院:川崎市中原区)

―――池田先生のご専門は東洋獣医学だそうですね。

池田先生 動物は人間よりも自然治癒力が高く、その能力をより引き出すために東洋獣医学を取り入れました。主に鍼治療と漢方薬の処方、温灸治療を行います。

腰痛や椎間板ヘルニアになりやすいダックス系の犬や、関節炎で連れてこられる飼い主さんも多いですね。関節炎は10歳以上の老犬に多く、散歩に行っても走りたがらなかったり、立ち上がるのが辛そうだったりといった症状にも効果が期待できます。

また高齢のペットに多い内臓の疾患に効果を発揮することも少なくありません。治療のときは穏やかに話しかけ、やさしくなでてペットの気を緩めてあげることが、嫌がらせない秘訣です。

▲さまざまな医療器具が揃う診察室。触診と問診のあと、飼い主さんの希望に応じて検査を実施し、ペットが抱える疾患の原因を突き止めます(池田動物病院:川崎市中原区)

――ペットロスへのフォローも行っているそうですね。

池田先生 ペットは家族の一員です。亡くなったときの悲しみは計り知れません。そんなとき、獣医師の言葉が非常に大事だと考えています。たとえば老犬だった場合、天寿を全うしたことや、苦しむことなく旅立ったのだとお話しし、飼い主さんが自分を責めることのないよう、少しでもその悲しみが癒されればと思って声を掛けるようにしています。

石井先生 常日頃からの健康管理はとても大切です。そのために当院では、予防医療にも力を入れています。犬のワクチン接種には抗体検査を取り入れる事で必要最低限のワクチン接種をご提案させていただいたり、5~6歳からはじまる老齢疾患を早期に発見するために定期的な健康診断をお勧めしたりしています。

 

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