コロナ禍を機に一気に進んだICT導入と教育改革 世界に羽ばたく人材育成が目標です

2020年4月の着任時は、コロナ禍真只中。全国一斉の学校臨時休業、児童・生徒の外出が制限される中、私たちは「子どもたちの学びを止めない」という共通の思いをもって、動画・オンライン授業へと即刻シフトしました。

全教職員が一丸となって制作・配信を行い、7月までにアップした動画の数はなんと1800本。制作は試行錯誤の繰り返しでしたが、クオリティはどんどん上がり、たとえば英語教員による授業は、4技能がしっかり反映できている英語劇のようで、市販の教材に引けを取らない出来栄えです。

5月頃からはZOOMを使ったホームルーム、双方向性の授業支援ツール「ロイロノート」も取り入れるなど、既成概念を取り払った教育改革へと邁進しています。さらに、思考力、創造力、チャレンジ力、メタ認知力、思いやり、エージェンシーという6つのキーコンピテンシー(資質・能力)も設定し、その実現のために「教える」授業から、「考えさせる」授業へと大きく舵を切りました。

探究心を育みながら、自身や仲間とプロセスを考え、主体的に学べるよう、学校再開後の10月には児童一人一台のタブレット端末を導入し、ICTもさらに活用しています。

子どもたちは「出会い」によって大きく成長します。今後は学びのフィールドを広げ、さまざまな人と交流する機会を創出することに力を注ぎます。

身近な人と心を通わせることを大切にしつつ、徐々に出会いの輪を広げ、やがては世界へ目を向けることが真のグローバル教育であると考えているからです。

一例として、諸外国の子どもたちとの交流にも力を入れていく予定で、まずは韓国の子どもたちとのオンライン交流を企画しています。「英語を学ぶ」だけでなく、「英語で学ぶ」という観点から、英語が第二外国語である国も含め「内容の濃いコミュニケーション」がとれることを目指します。

「ピンチをチャンスに変える」という学園全体の姿勢は、児童たちに努力のすばらしさ、あきらめない心を教えるきっかけとなりました。これが児童の主体的な学び、夢を実現する力へとつながり、ひいては世界で活躍するリーダーへ成長していくという強い確信をもって、桐蔭のグローバル教育はさらに向上していきます。
お話

幼稚園長・小学校長
森 朋子先生

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