生徒会会長を務めながら、アニメーション部で作品制作にも励む高校2年生のTさん。授業や女子美祭を通してさまざまな作品や人に出会い、自分の「好き」を深めています。美術はもちろん、工夫にあふれた教科の学びや行事など、楽しみに満ちた学校生活。中学から通うTさんに、夢中になっていることや印象に残っている学び、学校の魅力について伺いました。
生徒の声を学校生活に。
生徒会長として新たな挑戦
私は中学2年生から、生徒会にあたる「鏡友会」に所属しています。きっかけは、女子美祭の参加団体や展示企画を審査する「女子美祭面接」に憧れたことです。女子美祭への参加を希望する団体やクラスが企画をプレゼンテーションし、鏡友会が審査するのですが、中学1年生のときに友達がその活動をしているのを見て、「自分もやってみたい!」と思いました。

鏡友会は、女子美祭をはじめ、学校行事の企画・運営に加え、生徒の意見を取り入れたバッグやソックスの改良など、よりよい学校生活に向けた活動に取り組んでいます。
今年6月には、生徒会長に立候補し、会長になりました。これまでいろいろな会長の姿を見てきて、自分にもできるか分からないけれど、挑戦してみたいと思ったんです。人前で話す機会も増えるので、自分自身の成長にもつながるのではないかと考えました。
今、取り組みたいと思っているのは、髪留めの色のルールを変えることです。現在は黒・紺・茶の3色に限られていますが、もっと自由に選べるようにしたいという声が生徒から寄せられています。そうした声を学校生活に反映できるよう、取り組んでいきたいです。
作品を作って、見て、刺激を受けて。
「好き」がもっと広がる毎日
作品を通して刺激し合える、大好きな女子美祭
学校行事の中で特に好きなのは、女子美祭です。中学1年生からアニメーション部に所属していて、毎年、女子美祭に向けて作品を制作しています。部では毎年テーマが決められ、それにそって一人ひとりが3分以内のアニメーションを作ります。今年のテーマは「食べ物」。今は絵コンテを作り、自宅のiPadなどを使って少しずつ制作を進めています。
女子美祭では、作品を見てくださった方に感想を書いてもらえるのも楽しみです。まったく知らない方から「面白かった」と感想をもらえたときは、すごくうれしかったです。中学1年生のころに作った作品と今の作品を比べると、自分でも「成長したな」と感じます。

高校2年生が夏休みの課題として制作する「女子美祭」のポスター。Tさんの作品は、選考を経て最終候補の5作品のひとつに選ばれました。
自分が作品を発表するだけでなく、いろいろな人の作品を見られることも女子美祭の魅力です。普段の授業では一緒にならない友達や、先輩、後輩の作品もたくさん展示されています。作品を見ると、「この人はこういうものが好きなんだ」と、その人のことを知ることができるのがおもしろいです。
以前、母から「受験生があなたの作品の前で『これ、いい』と言っていたよ」と聞いたことがあり、とても印象に残っています。ほかの人の作品から刺激を受けるだけでなく、自分の作品も誰かに見てもらえる。見る側と見られる側の両方で楽しめるところが、女子美祭の魅力です。
理科も英語もおもしろい! 「作る」を楽しむ授業
女子美では、美術以外にもおもしろい授業がたくさんあります。
高校1年生の理科では、日本画の顔料を作る実験をしました。材料をすり鉢ですり、液体と混ぜて、できた顔料を使って実際に絵を描きます。すり方が足りなかったのか、粒が粗くなってしまい、なかなか筆に乗らなくて、描くのがすごく難しかったです。それでも、普段は絵を描くために使っているものを自分で作ってみるのは、とてもおもしろい経験でした。
ほかにも、色が変化するバタフライピーティーを使ったり、電気でパンを作ったりと、「ほかの学校ではあまりやらないのでは?」と思うような実験があり、楽しみにしていました。

教科書にはないようなユニークな実験を取り入れた理科の授業。身近なものや美術に関わるテーマから、科学のおもしろさに触れます。
高校2年生の「Art ENGLISH」で取り組んだ、オリジナルの商品を考える課題も印象に残っています。グループでターゲットや商品の機能、デザインなどを一から考え、最後は英語でプレゼンテーションをしました。

中学1年から導入されている「Art ENGLISH」。ディスカッションやプレゼンに力を入れ、鑑賞者とコミュニケーションをとりつつ自身の作品を紹介する「アーティスト・トーク」ができるようになることを目指します。
私たちのグループが考えたのは、シャープペンシルの先につけると、書いた距離を測れるアイテムとアプリです。測った距離をどう見せるか、RPGのような世界観にするかなど、細かな機能までみんなで考えていきました。
アイデアを出すのは大変でしたが、考えていたものが少しずつ形になっていく過程が楽しかったです。美術の授業だけでなく、いろいろな教科で手を動かしたり、自分たちで考えて何かを作ったりできるところが、女子美の授業のおもしろさだと思います。
先輩の大作に憧れて。高3で挑む卒業制作
高校3年生の卒業制作展を見るのも、楽しみのひとつです。毎年3月ごろ、上野の東京都美術館で開催され、身長を超えるような大きな絵画から立体作品まで、さまざまな作品が並びます。知っている先輩の作品を見ると、「自分もいずれこれを作るんだ」と少し怖くなる気持ちもありますが、「自分だったら何を描こう」と考えるのも楽しいです。
私は高校2年生から絵画コースを選択しています。卒業制作では、私もできるだけ大きな作品に挑戦してみたいです。普段の授業でも学年が上がるにつれて描く作品は少しずつ大きくなっていますが、卒業制作はその中でも特別。大きな作品は迫力があって、かっこいいなと思います。

高校3年間の学びの集大成となる卒業制作展。コンパクトな作品から身長を超えるような大作、立体作品まで、多彩な作品が会場を彩ります。
学校探検レポート


2025年に高校生、2026年に中学生のフロアの女子トイレをリニューアル。明るい色合いや遊び心のあるデザインを取り入れ、気分をリフレッシュできる空間になっています。

日本人教員とネイティブ教員の2名で進める女子美オリジナルのプログラム「Art ENGLISH」。生徒たちはグループで意見を交わしながら、アートを題材に実践的な英語力を身に付けます。

放課後のカフェテリアでくつろぐ生徒たち。友達とのおしゃべりを楽しんだり、思い思いに過ごしたりできる憩いのスペースです。

美術の授業で制作に取り組む生徒たち。それぞれがキャンバスに向き合い、自分の表現を追求します。

プチギャラリーや階段など、校内には卒業生アーティストや在校生の作品が展示され、常にアートに触れ合える環境です。