中学受験をひかえたご家庭必見!受験対策にもなる『食育』で家族みんなが元気に! ~ほしの小児クリニック~

東急沿線にゆかりのあるパーソナリティが、地域情報やテーマに沿ったトークをお届けするSALUS all in one。毎週(金)13時40分からのコーナー「サルオルビタママサロン」では、ビタミンママが独自にリサーチするテーマに寄せられたアンケート結果と、そのテーマに関するゲストの方からのお話をお伝えしております。

テーマは「食育」。

今回は、昨年もご出演いただいた「ほしの小児科クリニック」院長の星野千代江先生がお電話でご出演くださいました。

受験期は特にこの3つを意識しておきましょう

受験期に特に意識すると良いことは、まず、受験をひかえた時期の子どもたちは「成長期」でもあるということ。また、試験を乗り切るためには「脳の機能をアップさせる」ということ。そして、健康な状態で受験するために「免疫力を高める」ということです。

成長期に必要な栄養素、まず2つをおさえましょう

成長期には、たんぱく質と上質な油が必要です。子どもは、既にできあがった体を維持する大人とは違って、これから体をつくっていかないといけません。そのため、1日のたんぱく質量は「体重1㎏あたり2g」は必要です。また、上質な油というのは、オメガ3(スリー)のことで不飽和脂肪酸と言われていて、DHAなどがあります。上質な油を摂取すると、脳の神経細胞がしなやかになり情報の伝達も良くなります。

脳の機能をアップさせるために必要な栄養素とは

脳の機能をアップさせるためには、神経伝達物質(セロトニン、ドーパミン、GABAなど)のバランスを整えることが大切です。そのためには鉄と亜鉛は必須。ビタミンB群も、神経伝達物質をつくる時に絶対に必要な栄養素です。これらを十分に摂ることが重要。「脳の機能をアップさせる」ということは、神経細胞がしなやかになるということです。そのためには、レシチン、ビタミンE、D、Aなども摂るとより良いそうです。

脳の機能と深く関わっているのが腸内環境

私たちの腸内には100兆個とも言われる細菌が生息しています。腸でも神経伝達物質がつくられているので、細菌たちがご機嫌でいられる環境にすることも大事です。また、腸内環境が良いことで脳(頭)がすっきりした感じがしたり、気持ちが明るくなったりもします(腸脳相関)。こういったことも受験期には大事ですね。
気分のむらには糖質も関わっていますので、糖質過多には注意しましょう。

受験日を元気に迎えるために「免疫力を上げる」栄養素とは

受験日に病気をしてしまっては、それまでの努力が十分に発揮されずに悔しい思いをすることもあります。日頃から、生活習慣や感染予防を意識して過ごすことが大事ではありますが、やはり病原菌が体内に入ってしまうことはあります。そうならないよう、病原菌を体に入れないようにしてくれる部分、膜(鼻の粘膜など)と言われる部分やムチン層(目の表面で涙を安定に保つ部分)と言われる部分に効果のある栄養素をご紹介。膜を強くするにはビタミンA、D、Eなどが良く、ムチン層には「ねばねば系」の食材に多く含まれる栄養素が良いそうです。また、オリーブ葉に含まれる栄養素なども病原体を直接退治し、そのために働く細胞を強くする効果があります。

ずばり!おすすめの食材を教えてください!

やはり納豆、卵、赤身のお肉ですね。高級なものでなくても大丈夫。赤身のお肉にはたんぱく質の他に鉄分も摂れます。あとは、オメガ3(スリー)の豊富なえごま油などで良質な油を摂ることですね。卵にはレシチンもたくさん入っています。

「『受験日の朝は、納豆、卵かけご飯、お味噌汁を食べる』と言っている方がいましたね。」と話す星野先生。パーソナリティの蒲田さんも「日本の正しい朝食といった感じですね!シンプルだけど大事だなと思います。」と改めて食事や栄養の大切さを考えさせられたようです。

栄養を整えると子育ても楽に

子どもを育てるのは本当に大変です。いろんな事が起こりますが、気持ちの上で問題が起こることもよくあります。そんな時に、まず栄養を整えてあげるとかなり良くなっていきます。
病気を患っている方も、栄養が整っていれば治療に耐えられます。このように、基本的な体力を見直すことが必要です。「特に子どもは、これから大きくなっていくので、今から栄養を整えてあげることが大切です。サプリメントを摂ることも良いですが、基本的には食事を変えていくことで、家族みんなが元気になれます。『食育で実りが倍以上!』と言えますね。」と星野先生。

「今日の話を参考に、みんなで元気になっていきたいと思います!」と元気に応えるパーソナリィに、「お酒を飲む方も(できますよ)!」と星野先生も笑っていました。

「子どものための食育が、結果的には家族みんなのためになっているということに気付いて、是非、栄養を意識した子育てに、家族みんなで取り組んでもらえると嬉しい」と、星野先生からお話がありました。

星野先生の病院では、西洋医学と漢方医学に加えて、栄養療法(分子整合栄養医学)も導入しているとのこと。昨今、ようやく認知され始めた分野ということで、「その可能性は未知数」と、星野先生。
体の持つ本来の力を引き出し、根本的な改善を目指す治療法であるという栄養療法。食事や栄養の重要性をよりたくさんの人に知っていただき、みんなで元気になることが星野先生の願いでもあるそうです。

家族みんなが元気でいること。それは社会全体が元気だということ。是非、実現させたいですね。

栄養療法が気になる方や、より詳しい内容を知りたい方は気軽にクリニックに相談してみてください。

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お話を伺ったのは

ほしの小児クリニック 院長 星野千代江先生

東京医科歯科大学医学部卒業。同大学院博士課程修了。医学博士。東京大学医学部附属病院分院小児科研修医、東京医科歯科大学小児科、トロント大学留学、まつしま病院勤務を経て1999年より現職。