『午後の散歩道』に、ようこそ!
雨降りの週末は、家にこもって歩道を行く人々を眺めるのが好き。
今もブチ模様のワンコが1匹、降る雨をものともせず、飼い主のお母さんをひっぱって窓の下を駆け抜けていった。
雨の日だって、ワンコはヘッチャラ!
さて、約2年半の私の英語LifeもSeason4。
ガリ勉のしすぎで倒れた後、Lindyと出会って楽しい英語と触れ合った私だが、気力と体力の回復に伴い、英語習得のために他にもいろいろなことに手を出してきた。
それも苦しい勉強は避けて、なるべく楽しめそうなものばかり。
ということで、私が今まで試してみた、楽しい英語の勉強法を、ここにご紹介してみよう。
1. 海外ドラマでリスニングのお勉強
ハリウッド映画を観に劇場へ行くと、スクリーンの下にセリフの文字が出る前に、主役が言ったひと言に「ワハハハ!」と笑う観客がたまにいるが、私もいつか、あの人たちのようになりたい!と思っていた。
そこで始めたのが海外ドラマ ”Friends”の リスニングレッスン。
Friendsは、アメリカのキー局NBCで1994年から10年にわたり放送された、30分のシットコム ( シチュエーション コメディ) で、ニューヨークに暮らす男女6人の恋愛騒動を描いた連続ドラマ。
90年代のファッションやレンガサイズの携帯電話など、レトロな雰囲気が漂っているけれど、主人公モニカの部屋で交わされるセリフは、ニューヨーカーのナマな会話。そして何より、毎回30分できっちりオチをつける内容が、抜群に面白い!
これなら飽きずに楽しく続けられる♪と確信した私は、すぐにAmazonでDVDを取り寄せた。
大好きな海外ドラマでリスニングのお勉強♪
リスニングのために編み出した私の学習法は、以下の通り。
①まず字幕入りで内容を楽しむ
②字幕なしで2週間、1日10回、集中して会話を聞く。
③3日間、スクリプト(台本)と見比べて聞き取れなかったセリフをチェック。
④画面とスクリプトを見ながら、キャストの会話を口真似しつつ音読。そして最後は彼らの会話にかぶせて、オーバーラッピングができるまで繰り返し練習。
たった30分のコメディドラマだが、1話仕上げるのに1か月を要する、まぁまぁハードな学習法だ。
これを守ってFriendsの1~4話を試してみた。
…が、私の耳が悪いのか、ニューヨーカーの早口会話が手強すぎたのか、今の自分に驚くほどのリスニング力がついたとは、残念ながら思えない。
最初の4話を、あまりにもしつこく見倒してしまったため、5話以降のDVDは見る気力も湧かず、今も我が家のテレビの下に空しく並んでいる。
2. オンライン英会話で女子トーク♪
次に私が始めたことは、月額5千円ほどの料金で、1レッスン25分、24時間何回でも受講できるオンライン英会話だ。
話す力を上げるためには、週に1度のマンツーマン英会話だけでは足りない、と思い、始めたのがこのレッスン。
そして私が選んだのは、講師の本拠地をフィリピンに置くオンライン英会話である。
オンラインで、自宅にいながら海外留学◎
英会話の先生はネイティブじゃなきゃ、とこだわる人もいるけれど、英語は世界共通の言語。社会に出て実際に会話するのが全員ネイティブとは限らない。
公用語が母国語と英語、と定められているフィリピンは、イギリスやアメリカに続き、世界で3番目に英語を話す人口が多いといわれる国。
幼稚園から英語で授業を受けているフィリピンの人々の英語力はとても高く、発音だってかなりのものだ。
用意されている教材は、一般英会話からビジネス英語、発音矯正、旅行英会話、TOEIC対策など幅広い。
ログインすると、画面には講師の顔写真がズラリと並び、そのなかからお気に入りの講師を選んで25分の授業に進む、というシステムだ。
猛勉強から「楽しい勉強」にシフトチェンジした私は、厳しそうな男性講師は敬遠し、明るく可愛く、生徒の私を褒めてくれる優しい女性講師を選んで受講した。
講師を選ぶと、画面は左半分が教材内容、右半分には講師と自分の顔が映り、ライブで会話を交わしながらレッスンができるようになっている。
講師は全員、おそろいのポロシャツを着用しているのだが、お仕事用にきっちりメイクを施しているので、自宅にいる私も、それなりの服装と化粧を心がけ、レッスンに臨んだものである。
“Hi Rika! Can you hear me?”
“Yes. I can hear you and I can see your nice smile!”
なんて会話から始まるレッスンは、マンツーマン英会話に劣らぬ楽しさで、レッスンの合間に、
「私ね、こないだカレからプロポーズされちゃったの」
「どんな人? 見せて!」
というような脱線もしょっちゅう。
南国フィリピンの女の子達は、陽気で可愛い♡ photo by Beegee49 on VisualHunt
ドゥテルテ大統領が来日した時は、興味本位で講師全員に
「彼のこと、どう思う?」と聞いてみた。
するとほとんどの講師が口を揃えて
「彼は私達の国を変えてくれる人。国のヒーローよ」と答え、国際的にはヒールな印象の強い大統領が、本国では絶大な人望を得ていることを知った。
『花より男子』が好き、という講師に、
「私は東京の劇場でジュン・マツモトを見かけたことがある」と自慢すると、
「アナタってすごぉい!!」と讃えられ、日本の胸キュン文化が世界レベルに達したことを実感した。
なかには、「ここじゃ稼ぎが足りなくて家族を養えないから、イランの学校へ出稼ぎに行くことにした」などというシングルマザーのシビアな話を聞いたり、なかなか充実した国際交流を経験したのである。
3. 無料アプリでお散歩リスニング
2020年の東京オリンピックまで2年を切った今、「私もちょっとぐらい英語が話せるようになりたい」と思っている人が増えているのではないだろうか。
「でも、がっつり勉強するヒマもないし、何かチョコッとだけ、気の利いた会話の一つでも覚えられれば~」
なんてムシのいいことを考えている人、ご安心下さい。そんなチョコッとEnglishも、今の世の中、たくさん出回っているのです。
そのなかの一つが、スマホの無料アプリ。
アツプルストアで「英会話 無料」と検索すると、出てくる出てくる。
あまりに種類が多すぎて、どれを選べばいいのかわからない、という人のために、私が実際使ってきた 優れものアプリをいくつかご紹介しよう。
私の英語アプリコレクション。無料でも立派な教材!
【英語 Enlish Lessons】
英会話教室で最初に面接した講師が教えてくれた、初心者~中級者向けアプリ。
“Conversations”のセッションには、よく使われる100の会話が入っている。
再生速度が変えられるので、最初はスローモードからスタート!
【BBC Learning English】
イギリスの放送局BBCが世界に発信する英会話学習アプリ。
教えてくれたのは、N学院で苦楽を共にした生徒仲間だ。
私はこの中の”6 Minuts English”という6分間のトピックトークが好きで、散歩のお供として、毎日聞いていた。
【Hapa英会話 with ジュン先生】
インターネットラジオ『Podcast』に収録されている英会話レッスン集。
ロサンジェルス在住の日本語が上手なセニサック 淳先生が、ネイティブの日常会話を、英語と日本語 交互で解説してくれる、とっても親切な日本人向け教材だ。私は今も毎朝通勤時間に聞いている。
【TED】
世界のさまざまな分野で活躍する人のプレゼンテーションが見られる動画アプリ。
アメリカの観客向けにプレゼンテーションしているので、かなりの上級者じゃないと聞き取れないけれど、あらゆる分野のスペシャリストが話す内容は毎回とっても刺激的で面白い。私は英語字幕を追いながら、楽しんでいる。
4. ディズニー無料チャンネルは英会話の宝庫☆
私が通っていたN学院では「通算6000時間 英語を聞けば、英語耳が形成される」
という都市伝説が囁かれていた。
「毎日6時間必死で聞いても3年近くかかるのかぁ」と、学校に通い始めた頃のウブな私は溜め息をついたものだが、千里の道も一歩から。
テレビ番組を楽しむうちに、その「英語耳」とやらが得られるのなら、こんなに楽なことはない。
そう思って見始めたのは、BS258のディズニー無料チャンネル『D Life』。
NHKのBS1から、リモコンで一つ「-マイナス」のボタンを押すと出てくる、お得な無料放送だ。
アメリカの人気番組やディズニーアニメを日本語で放送しているのだが、「副音声」に切り替えると、英語が流れてくる。
私のお気に入りは、3Dアニメ『小さなプリンセス ソフィア』と、『マーサの美味しい料理教室』。どちらも30分番組なので、英語でも飽きずに見られるのが利点だ。
『小さなプリンセス ソフィア』は上質なディズニーアニメ☆ photo by GSCSNJ on VisualHunt
しかし子ども向けアニメや料理番組といえども、話されるのは立派なネイティブ英語。
「さぁ聞き取るゾ!」と毎回身構えていると神経が消耗してしまうので、やり過ぎは禁物。
可憐なプリンセスの冒険や、マーサ・スチュワートのインスタ映え抜群のお料理を楽しみながら見ることをおすすめしたい。
5. TOEIC受験、そしてこれからのこと
さて、このようなモノ達に手を染めながら、私は、「英検1級、1年で英語のスペシャリスト!」という当初の目的から大幅に逸脱した生活を送っていた。
そうしているうちに、予定していた時間も予算も軽々と超過し、自分なりに決着をつけなきゃならない時期になってしまった。
(なんとかしなきゃ、飢え死にしちゃう……)
貯金通帳の残高とにらめっこしながら、これからどうやって社会復帰していくのか考えた。
英語で働いた実践経験がない分、アピールできるのは社会人向けの実用英語テストTOEICの点数だけだ。
私はスマホを取り出し「TOEIC スパルタ」と検索した。
通帳残高から割り出した私の残り時間は あと半年。そんな短期間でTOEICの高ポイントをGETするには、再びスパルタな世界に戻るしかなかったのである。
私は2年近く通い続けたN学院を自主的に卒業し、代わりに表参道にあるTOEIC専門のスクールに通うことにした。
そうしてそのスクールが指定する参考書や模擬テスト集を山ほど買い込み、目標達成のために頑張った。
バスケットに一杯になった単語帳。我ながら、よく頑張った…。
しかし、1年以上「楽しい英語」の勉強を続けてきた私に、もう、死ぬ気で取り組む根性は残っていなかった。
働いていない分、スクールの課題だけはカンペキに仕上げていたが、詰め込み式の勉強法に疲れを感じ、2時間で200問を解かなきゃならないテストに「なんだかなぁ」と思っている自分がいた。
「これが最後!」というTOEICを受験した後、私は「終わった、終わった~!」と背中にニョッキリ羽を生やし、受験後1週間で兄が住んでいるハワイへと旅立った。
ハワイから日本へ帰る直前に、ネットで自分のTOEICの点数を見た私は、
「私って 頑張ってもこの程度……」と、軽い失望感に襲われたけれど、次に湧きあがってきたのは、何とも形容しがたい、清々した気分だった。
それから私は 都内の外資系企業にどうにかこうにか潜り込み、今日まで飢え死にもせず、社会の片隅に身を置かせてもらっている。
とはいえ外資といっても 私が所属するのは国内向け部門のため、仕事で英語を使う機会は残念ながら そう多くない。
あの、熱病に浮かされたような英語漬けの日々は何だったのだろう。
どうしてあんなに学ぶことに夢中になれたのか、今 考えても答えが出ない。
残っているのは、
「思いっきりもがいて、生きてたなぁ」という感覚だけだ。
自分のポテンシャルも考えず、無防備に英語の世界に飛び込んだ私を、最初から最後まで優しく見守ってくれたのは、ライター仲間の親友Aや元同期のCちゃん、そしてビタママ編集部のY子。
彼女達の温かな応援の言葉や、心づくしの小さなプレゼントは、私の一生の宝物だ。
人は無我夢中で頑張る人のことを、見捨てずに応援してくれるものなのだということを、私は彼女達から教えてもらった。
だから私も、何かにハマッて夢中になっている人を応援したいと思う。
Aがプレゼントしてくれた 私の英語名「Lillian」の刺繍入りハンカチ。ありがとうA♡ (T_T)
というわけで私は先日、来年9月に日本で開催されるラグビーワールドカップのボランティアスタッフに応募した。
もちろん、私ごときの英語力で出来るのは、せいぜいスタジアム近くの駅前で道案内をすることぐらい。
でも考えてみてほしい。
母国のラガーマンを応援しに、はるばる日本までやってくる世界中の人々のために、会場までの道のりを説明するのだ、私が、英語で!
そしてワールドカップの翌年は、東京オリンピックが待っている。
それを考えただけで、ワクワクしちゃう♪
私のEnglishな日々は、まだ全然、終わっていない。
スマホでオンライン英会話!便利な世の中になったものです。